オーストラリアの秘境、キンバリーを訪ねて

ダーウィン

乗船：午後3時30分～午後4時30分
出港：午後5時頃

ダーウィンはオーストラリアのノーザン・テリトリーの州都であり、最も人口の多い街です。ダーウィンは美しい熱帯の都市で、50以上の異なる文化が共存する心地よいライフスタイルを誇りにしています。1994年にオープンした新しい国会議事堂（Parliamant House）は熱帯建築の壮大な一例であり、アドミラルティ・ハウス（Admiralty House）は高床式の熱帯式住宅で、2度のサイクロンと数々の空襲に耐えました。

キングジョージ川

キングジョージ川を遡る旅は、息をのむような美しさです。高さ80メートルの峡谷の両側にそびえる古代のワートン砂岩からは様々な度合いに風化した表面がむき出しになって現れています。
峡谷の色や質感は、川をさかのぼるにつれて光によって変化し、絶え間なく変化する景色はまさに絶景と言えるでしょう。

旅のクライマックスはキングジョージツインフォールズ（双子の滝）です。キンバリー一帯で最も落差のある滝からは、80mの高さから流れ落ちる大瀑布に圧倒されることでしょう。
雨季の雨量により、滝を流れ落ちる水量は年によって異なります。エクスペディションガイドチームがゾディアックボードまたは船のテンダーでツインフォールの麓までお連れし、渓谷の素晴らしい地層についてご説明します。

ヴァンシッター湾

ヴァンシッタート湾に程近いジャー島には、キンバリー地域特有のグウィオングウィオンの古代岩絵が残っています。アボリジニ文化の研究を行った初期のヨーロッパ人の研究者たちは、より印象的なワンジナ岩絵に関心を寄せていた為、グウィオングウィオンの岩絵が注目されることはほとんどありませんでした。しかし近年世界的に注目を浴びるようになりました。

3万年以上前に遡りオーストラリア大陸へやってきた入植者による最初の岩絵と考えられており、世界最古の人間の姿を詳細に描写してる岩絵と考えられています。
エクスペディションガイドチームと上陸し、魅力的な岩層を通り抜け、グウィオングウィオンの岩絵のある場所まで散策しましょう。

アシュモアリーフ（テクニカルストップ）

ブルームの北600km、大陸棚の端に位置するアシュモアリーフは、サンゴ礁に囲まれた3つの低地の熱帯の島々から成っています。総面積は約54ヘクタールで、重要鳥類保護区（IBA）に指定されています。

アシュモアリーフと島々への立ち入りは厳しく規制されており、リーフの大部分はサンクチュアリーゾーンに指定され、立ち入りが禁止されています。アシュモアリーフへの訪問は、オーストラリア政府の規制を遵守が義務付けられています。天候、海、潮位の状況により、ウェスト島付付近のゾディアックボートでのツアーも予定していまう。

カリーニング湾

カリーニング湾は、探検家であり海軍将校であるフィリップパーカーキングが1820年に三度目の調査で訪れた時に名付けられました。乗船していたHMCマーメイド号が湾内でカリーニング（船底部の修理や保守作業を行う為に意図的に船を座礁させること）から来ています。

フィリップパーカーキングはオーストラリア西海岸を調査し、それより20年前に、同じくオーストラリアの初期の探検の中で大きな役割を果たしたマシューフリンダースが着手した地図を完成させました。
HMCマーメイド号は浸水がひどく、フィリップパーカーキングは修理のために船を横付けできる浅い砂地の湾を探していました。ある満潮の9月の暖かい午後、彼はHMCマーメイド号を砂浜に進ませ、10日間の乗組員の懸命な修繕のおかげで再び息を吹き返したのです。船の大工は、大きなバオバブの木に、船の名前とその年を木に刻みました。この有名な木は今や幅3メールの大木となり国の文化財として登録されています。オーストラリア探検時代の面影を今に伝えるエピソードです。

スウィフト湾

ボナパルト諸島は、西オーストラリア州のキンバリー地域の沿岸約150kmにわたって広がる、驚くほど険しく迷路のような島々でした。その色彩とスケールの大きさは、思わず息を呑むほどの美しさです。
遠く離れた環境により手つかずの大自然が残っており、探検や体験にぴったりな場所です。

スウィフト湾は、フィリップパーカーキングは、ガリバー旅行記の作者ジョナソンスウィフトにちなんで、名付けられました。T字型の湾は大きく割れた砂岩でできており、多くの岩窟があり、岩窟の壁にはアボリジニ文化からくるワンジナ様式とグウィオングウィオン様式の岩絵が描かれています。エクスペディションガイドと共に上陸し、これらのユニークな「岩絵ギャラリー」を回ります。

ハンター川

プリンスフレデリックハーバーとハンター川は、キンバリー沿岸で最も風光明媚な場所のひとつで、太古の熱帯雨林、手つかずのマングローブ、モザイク模様の砂岩の崖が並んでいます。世界で最も原始的なマングローブ林のひとつとされ、最大18種が生息し、多種多様な生物の生態系を支えています。

カンパマンティヤ “として知られる河口の砂岩の断崖は、200メートルを超える高さまでそびえ立ち、その先には広大な泥岸とマングローブの森が広がり、数多くの鳥類やイリエワニが生息しています。エクスペディションガイドと共に、この手つかずのマングローブの原生林をゾディアックボートで探検しながら、野生動物との出会いを探します。また、ナチュラリスト島のビーチからヘリコプターでミッチェルフォールズへ遊覧する機会があるかもしれません。

コリエル湾

バッカニア諸島の東に位置するコリア湾の地域では大規模な潮の満ち引きが有名で、また、手付かずの自然が広がる太古の風景が多くの写真家の心を捉えて離しません。コリア湾の南に位置するユール湾入り口付近で記録された14メートルを超える潮の干満差は、大自然が織りなす世界最大級の自然現象です。日々繰り返される大規模な水の動きは世界中どこにもないユニークな現象と言えるでしょう。

湾の中央に位置するモンゴメリー礁は、潮が引くと礁から激しく大量の水が流れ落ち、乱流のごとき「川」や小さな滝が出来ます。
湾の南端にあるタルボット湾には、イギリスの自然学者であるデヴィッドアッテンボローが、「自然界の最も素晴らしい驚異の一つ」と評した世界で唯一の「水平の滝」があります。そして、この太古の景観の多くの洞窟や溝には、多数の古代の岩絵が隠されています。ここでは、アボリジニー文化のワンジナ様式とグウィオングウィオン様式の岩絵をご覧いただけます。
この地域では天候や潮の満ち引きに左右されるため、上記のアクティビティはあくまで可能な体験であり、保証するものではありません。

レースピード・アイランズ

レースピードアイランズは、西オーストラリア州で最も重要なアオウミガメの繁殖地であり、鳥類の保護を目的とした国際的な非営利団体であるバードライフ・インターナショナルによって重要鳥類保護地域に指定されています。カツオドリの繁殖コロニーはおそらく世界最大で、また、最大20,000羽のベニアジサシも記録されています。

その他、アオツラカツオドリ、コシグロペリカン、コグンカンドリ、クロサギ、ギンカモメ、オオアジサシ、マミジロアジサシ、ベンガルアジサシ、クロアジサシ、オーストラリア ミヤコドリ、オーストラリア クロミヤコドリ等がレースピードアイランズで繁殖を行います。エクスペディションガイドチームと一緒にゾディアックボートに乗りこみ、多くの野生生物を観察しましょう。

島の自然環境は外からの影響を受けやすい為、レースピードアイランズへの上陸は禁止されています。

ブルーム

到着：早朝
下船：午前8時頃

キンバリー地方の北西部、西オーストラリア州の最北部に位置するブルームの町は、古くから真珠の養殖で有名です。歴史的な街の中心地であるチャイナタウン地区や有名な日本人墓地は1896年にまで遡ります。19世紀末から20世紀初頭にかけて繁栄した真珠産業に魅了され、多くの中国人や日本人労働者が移住をした歴史があります。また、ブルームは「月への階段」として知られ、干潮時には月が砂浜に映り込む美しい光景が楽しめます。まるで階段が天空に昇っていくかのような光のアート、これこそが自然が贈る唯一無二のスペクタクルです。